父親は背中で語る

普段の仕事の他に、
地域のために活動していた父は
とても忙しく、出張で家にいないのはよくあることでした。



でも、父がいなくて
淋しい思いをした記憶はないのです。



仕事から帰宅して、次の会合に行くまでのわずかな時間に、
家の前の空き地で繰り広げられる
キャッチボール、バドミントン、野球、ソフトボールが
毎日の何よりの楽しみで、
そのために父の帰りをいまか、いまかと待ち焦がれていました。



飛ぶネコの子どもたちが
夫の帰りを待っているのを見ると
あの時の気持ちが甦ってきて、
なるほど、と思うわけです。



飛ぶネコの父親を待ち焦がれるワクワク度は
週末に向かって高まっていきました。
父がどこかに連れて行ってくれるのが楽しみで。
行く先は、父の職場であったり、
取引先であることがしょっちゅうでしたが
とにかく、父と出かけられることが嬉しかったのです。



父が仕事を片づけている間は、
飛ぶネコたちは車で待っているだけ。
車をあちこちいじり、
ときには、灰皿の吸い殻にライターで火をつけて遊んでみたりと
やりたい放題の飛ぶネコたちでしたが、
「馬鹿な真似をするんじゃない」と叱られはしませんでした。



子どもだけを残していったらそうなることを承知の上で、
もしかしたら、週末でさえ仕事を優先して
飛ぶネコたちを構えないことに、ある意味罪悪感を抱きつつ、
でも、とうさんは、君たちのことを大事に思っているよ、
というのを見せてくれていたのかもしれない、
と、親になった今では思ったりするのです。



父と関わっている人たちに会い、
彼らからかわいがられるのも好きでした。
わたしが父の特別な存在のように扱われている気がして。







好きなジャイアンツの野球中継、そして、相撲中継が
わたしたち子どもの観たい番組と重なると
始まるチャンネル争い。
「たまには野球を見せてくれよ」とは言いながらも
チャンネル権を獲得していたのは
いつも飛ぶネコたちでしたから、
たくさん我慢もしてくれたのでしょう。



子どもと過ごすことを厭わず、
飛ぶネコたちが満足するのを喜びとしてくれた父は、
子どもは宝と思ってくれていた
素敵な父親だったのだなぁと思い出すのです。



他界してしまった今となっては、
父に十分な感謝を伝えられなかったのが心残りです。



がんばっているお父さんを表現したこのCM
ご覧になってみてください。
そして、この父の日、ありがとうの気持ちを込めて
それを伝えることをお忘れなく。



終わりに、飛ぶネコの大好きな絵を紹介させてください。



Even Superman Needs A Dad














Even Superman Needs A Dad というこの絵は
LDSの画家Liz Lemon Swindle さんが描いた絵です。



スーパーマンにだって、やっぱりお父さんは必要!!!!!
そう! そのぐらい、父親って、存在感があります。

 

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