朝の通勤電車です
座れる座席を確保できるかどうかは、
まるで、一日の運命がそれで決まってしまうかのような
勢いをもつ出来事です。
飛ぶネコは、誰も座っていない席に陣取りました。
これで勝ち組です！
ふと見ると、シートの色が違う？
「あ、優先席だ。。。。」
車内を見渡すと、席はまだ空いています。
端っこじゃないですけど。
。。。。移動した方がいいかな。
でも、めんどくさいな。。。。
腰をあげたくない気持ちが、
罪悪感の残る心にパタリと扉を閉めかけたとき、
「神様、この席に座ったからには、
助けの必要な人が目の前に現れたら、
席を譲りますから。」
そう心の中でつぶやいてみました。
頭の上の吹き出しで、悪魔が天使に
勝利宣言をしています。
その後、ぬくぬくと暖かいシートと心地よい揺れが
飛ぶネコを夢の世界へといざないました。
半分以上の駅を過ぎたところで目が覚めました。
次に停車した駅からは、
降りる人よりも多くの人が乗ってきて、
車内は混み合っていました。
目線の先に、女性がしゃがみこんでいます。
「あれ？しゃがんでる？」
「具合が悪いのかな。。。。」
と脳はインプットしたものの、
寝ぼけている飛ぶネコ。
情報をうまく処理しきれていません。
なかなか立ち上がらない女性の姿が、
目の傍らでチラチラしています。
「あれ。。。。？そうだった！」
記憶が、寝落ちする前の状況に一気に戻りました。
「大丈夫ですか。気分が悪いなら、
ここ、座ってください。」
と言って、立ち上がりました。
女性は座席に着くと
カバンから錠剤を取り出し、
服用した後、そのままつっぷしていました。
飛ぶネコが心の中でつぶやいた言葉を
神様はとなりにいて聞いていたわけではありません。
「見られていたわけではない」し、
「誰も知らないから、バレやしない」
わけで、再び心の扉をパタリとすることもできました。
でも、そうしなかった。
というより、できなかった。
飛ぶネコの言葉をきいた神様が、
わたしを信用して彼女を目の前に置いたのなら、
その信用を裏切るわけにはいかない、という気持ちが、
怠け心を土俵の外に追いやって、
勇気をくれました。
みなさんの人生には
期待を裏切りたくないと思う人が存在しますか。
それは誰でしょう。
もし、そう感じているなら
その期待に応えようと頑張っていることは何ですか。
どんなふうに頑張っていますか。
飛ぶネコはこれまで何度も
神様に助けられてきて、
恩返しをしたい気持ちがあるため、
神様からの期待を裏切るわけにはいかないのです。
４月です
新しいことを始めるのに、うってつけの時期です。
リフレッシュして新しい自分を創り出し
その自分でスタートしたとしても
桜舞うこの季節なら、
そんな変化もウェルカムです。
自分の背中、押してあげましょうかね。
