うちの末娘は男勝りで有名です。
まぁ、3人のお兄ちゃんがいる家庭で育っていますから
しょうがないと言えばそうなのですが。
娘が生まれた!と喜んで買ったかわいい洋服。
娘さんができて良かったわね、といただいた素敵な洋服。
残念ながら、すべて娘の好みに叶いませんでした。
お兄ちゃんからのおさがりTシャツに半ズボンという格好が彼女のお気に入りです。
スポーツ好きの娘にとっては、それが一番体を動かしやすい格好なのかもしません。
年齢と共に好みも変わっていくだろうと思い、
娘の嗜好をあえて否定することも、変えることもせずにいました。
そうしたら、最近、その変化というものが現れ始めました。
娘自らスカートを選ぶようになったのです。
それはハロウィーンで始まりました。
「今年は何に変装したい?」と聞いたところ、
「ウォーリーを探せのウォーリー」と言うので、
数年前にお兄ちゃんたちが使ったものをリサイクルすることに。
ところが、ハロウィーン前日になって娘が本を持ってきて指さしたのは、
ウォーリーの相棒、ウェンダの方でした。
「この人スカート履いてるけど、こういう風にしたいの?」
「縞々のタイツも履くの?」
と、母は驚きの質問を投げかけたのですが、
娘は当たり前のように、「そうだよ。」と答えます。
「あっ...そうなんだ。。。。。」
本当にスカートでいいのかどうか、明らかにしたい衝動を抑えながら、
「じゃ、かあさん、今からスカート買に行くよ!」と
彼女の好転機に対応すべく、すぐさまリサイクルショップへ走りました。
これまでは、スカートをはかせようものなら、「恥ずかしい。」との拒否反応。
タイツに至っては、「きもちわるい。」と手におえない反応だったのに、
そんな様子を微塵も見せず、まるで、今までそうしていたかのように
娘はスカートとタイツを身に付けて学校へ行きました。
その週の日曜日。
(我が家は日曜日、正装をして教会へ神様を礼拝しに行きます。)
娘はこれまで袖を通したことのないドレスを選びました。
唯一、娘のお気に入りのプリンセス、エルザと同じ青い色のスカートのドレスでした。
そのドレスに合わせて買った銀色のパンプスを、これまた、何の文句もなしに履いて。
(銀色だったら履くという娘の言葉に、母は数軒の店を探し回ってやっと購入した靴でした)
ここまでくると、娘の大胆な変化に、何かコメントでもしてみたい気持ちになります。
「どういう心境の変化なの?」という言葉が口元まで出かけて、
やっぱり、そっとしておいてあげようと思いとどまりました。
殻を破って蝶になったと思えば、それは美しく嬉しい変化じゃないですか。
わたしたちの中にも変化は訪れます。
その変化を行動に表すことは、結構勇気がいるものです。
その勇気を娘が持ったのだと想ったら
過去のことにこだわらず、新しい娘をそのまま受け入れてあげるほうがいい、と感じました。
飛ぶネコの周りにも、その変化を勇気をもって行動にしている人がいます。
足が遠のいていた教会に、再び来るようになった友人。
妊娠中の子どもが特殊な病と診断され、
生まれてきても生きられないことを告げられた家族。
失意のどん底にとどまることを選ばず
お腹の中の子との残り少ない時間を楽しもうとしている彼ら。
旦那さんとの仲が不安定なことに不満を持っていた友人。
毎日、自分から彼に「愛してるよ」と言うことでそれを改善していった彼女。
そんな勇気のある人たちと接して、考えさせられました。
わたしは心の変化が起きたとき、自分の殻を破って行動する勇気を持てているかな、って。
自分を変える、と言うと、ひどく大げさなことに聞こえますが、
「殻を破って蝶になる」そんないい変化なんだ、と言い聞かせたら、
勇気を持てるような気がしませんか。