選ぶという行為

飛ぶネコはトークショー番組が好きなのですが、
先日はお気に入りの『徹子の部屋』を見ていました。
その日のゲストはピーターこと池畑慎之助さん。


中学の頃、学校の寮を飛び出して、いわゆる家出をしたのだそうです。
学校の先生に呼ばれたお母さんは、「あの子はぜったいに連絡してきますから、大丈夫です。」
と、先生に言い放ったと。
泣きわめいたり、パニックにならなかったお母さんの様子を聞いて、
自分は信頼されているんだな、じゃ、頑張らないと、と慎之助さんは思ったそうなのです。


このエピソードを聞いて。。。
もし、自分の子どもが家出をしたら、飛ぶネコはどうなるだろう、という思考回路が働きました。
慎之助さんのお母さんのように、冷静でいられるかしら。
子どもがそういう選択をしたのは、自分にどんな非があったからだったのだろう、
と、悩み続け、それを明らかにしたくて、子どもと連絡を取りたいと切望するかもな。
それって、自分も子どもも信頼できていない、つまり、自分のやっていることに自信がないってことかも。
そんな弱気な子育てより、崖から子を突き落とすライオンのような子育てをしてみたらどうなるかな。


などなど、色々妄想は暴走していったわけですが、
ティーンネージャを抱える飛ぶネコにとって
子どもの選ぶ事、自分の選ぶ事、それぞれが与える影響について
考える機会は多いのです。


「ねぇ、こう思わない?」
「あぁ、それいいねぇ。じゃ、やってみよう。」
となれば、楽しいし、苦労心労もなく過ごせるはずです。
ですが、人生って、そう簡単に行くものではないのは皆さんもご存じですよね。
「ぼくはスターウォーズが観たい。」
「わたしは時代劇がいいわ。」
というものから、人生に関わる重要な選びまで、
どこでどう折り合いをつけたらいいのでしょう。


自分の道を選ぶこと=意志は、神様が人間にくださった贈り物です。
しかし、前述のように、相手がいる場合の意志決定段階で同意がない場合、
非常に面倒なことになってしまいます。
その時によく飛ぶネコが考えることは、
「すべてをご存知の神様から『こうしなさい』と言われたらどんなに楽だろう」
なんてことなのです。


でも、神様は、ご自分がすべてを命じられることを良しとはされませんでした。
人間が自らの経験を通して考えて自分の意志で良いことを選ぶことができるように
計らってくださいました。


というわけで今日わたしたちは、自分で選ぶ権利を与えられて日々を送っているわけです。
自分の人生を自らの力で設計できる特権をいただいている、
これって、自分に100%責任が圧し掛かってくる、
意外とやっかいなものだったりします。


数年前に飛ぶネコが出会った格言。
それは、選ぶという行為に対する視点を180度変えました。


『人生において、すべての人が直面する、選ぶという行為。
時に、二つあるうちのどちらも良い選択である場合が生じる。
いずれも悪い結果をもたらすわけでなはい。

しかし、大抵、どちらか一方の選択が他方を上回る。
どちらを選ぼうか迷った時は、
どの選択が他者にとって有益となるかを考えてみるとよい。

自分だけが有利となる方を選ぶ、つまり、
キリストの律法から見れば、次元の低い律法を選ぶより、
他者に良い影響を与える、より次元の高い律法を選ぶ方が良いわけである。

それが律法によるかどうかに関わらず、
次元の高い方を選ぶことが望まれる。

エデンの園での行為はまさにその究極の選択であった。』

―ジョン A.ウィッツォー


少々哲学的な意味の込められた言い回しで、
人には上手に説明できないのが残念なのですが、
考えた末に選んだ行為には
その後訪れる結果や影響についても、100%自分に責任が圧し掛かってくる。
仮に、自分の思った通りに事が運ばなかったとしても、
それを100%受け入れるという覚悟を、
結果をまだ見ることのない選ぶ段階でするという、
非常に高度な生き方を学ばされたという感じでしょうか。


この格言に出逢って、モヤモヤしていたものがなんだか吹き飛んでいったのを覚えています。
それ以来、人生における重大な決断や毎日の生活のちょっとした選びに至るまで、
瞬間瞬間にこの言葉が甦ってきます。


格言で言われているような高度な選択ができたとき、
自分が高い次元の世界にいると感じる時があります。
それは、高度なことを達成できた自分を誇るという感情とは全く異なるもので
他の力にその次元にまで引き上げてもらったという感覚で、
まさに、神対応に遭ったという感覚なのです。


理想は、いつも高い次元にたどり着くこと。


『愛ある方を選び、その選びを愛(め)でる』
―トーマス S. モンソン

を数多く実践したいです。

 

 

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